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| ホームステイA |
2日目の昼から海遊館にでも連れて行ってあげようと足を伸ばしました。アメリカにある水族館より大きいと喜んでくれたので一安心。一緒に歩いていると注目の的です。美人の若い外国の子が日本人の家族と一緒に歩いているのですから余計に目立つのでしょう。「あの子絶対ホームステイやで」といった声も聞こえてきます。こちらも何か勝ち誇った気分で「どうだ、うらやましいだろう」言わんばかりに闊歩していました。
夕方広場で大道芸人がジャグリングをやっていました。大道芸人って最後に観客からギャラを集めるんですね。初めて見ました。それで遠くで見ている人たちに声を掛けて前に来るように勧めるのです。ギャラを集めやすいように。
家に帰るとみんな歩き疲れて無口になってしまいました。ケーリーは本当におとなしい子で無口です。その子がますます無口になってしまいました。それもそうです昨日の午後からまともに会話をしていないのですから。国際電話のできる携帯を持ってきているのですが、東京以外電波が悪く使用できなくなっています。そのことに気付いた小生は次の日の日曜日に、同じく別の家でホームステイしているケーリーの友達に会わせてあげようと娘に段取りをさせました。予定がついたのでそのことをケーリーに伝えると満面の笑みで「アリガトウ」と。
さらに元気になってもらおうと何かいいネタはないかと思っていたら、海遊館から帰ってきて小生のワイフがGパンから半ズボンに着替えました。それがダボッとしたデカパンで短い足がさらに短く見えるので、居間から出て行った間に『俺の嫁はんは足が短い』と言っていると戻ってきたので『look
look』と指を指すと、ケーリーは笑うと失礼になるし、おかしいしとで下を向いて必死に笑いをこらえています。ワイフは「何か私の悪口言った?」私は『no
no no no』ケーリーはまだ笑いをこらえています。バカうけでした。
そして日曜日にその友達と会うとダムが決壊したかのようにものすごい勢いでしゃべっていたそうです。その友達は極度のホームシックで泣きながら引率の先生に電話して相談したそうです。ケーリーも寂しかったとは思いますが我慢していたのでしょうか、それとも小生のすばらしいギャグで気がまぎれていたのでしょうか、そこまでには至りませんでした。
夕食をとりながら『明日になれば学校でまたみんなと会える』となだめると少し元気が出たようで笑顔が戻りました。食べる様子を見ていて気付いたのですが日本人とは少し習慣が違うのでしょうか、おかずばかりを先に食べて最後にご飯だけを食べるのです。『日本では交互に食べる』と身振り手振りで娘が説明すると「あらそう」みたいな感じでした。これもお国の違いでしょうか。
ケーリーが来る前から思っていたのですが、せっかく日本に来たのだから日本にしかないところへ連れて行ってあげようと。寿司屋は寿司屋でも回転寿司は日本にしかないだろうと自信満々で連れて行きました。刺身も食べることができるとのことでしたので注文させると“かっぱ巻き”を2皿だけです。やはり刺身は苦手で気を使っていたのでしょう。あとはうどんを食べていました。それに回転寿司はアメリカにもあるそうで『コンベアー スシ』と言うそうで、オーナーは日本人らしいです。なるほど・・・せっかく自信満々で連れてきたのに肩透かしを食らったみたいでした。
今日は午後から「さよならパーティー」です。留学生たちがピザやサンドウィッチなどを作ってくれてホストファミリーとしっしょに憩います。ケーリーは浴衣を着たいと言っていましたのでパーティーの直前に着せてやりました。もちろん小生は蚊帳の外です。小生もケーリーの浴衣姿が見たくて待っていると、着替えたケーリーは真っ先に小生のところに見せにやってきま・・・せん。一目散に友達のところへ。「やっぱりそうか」落胆と納得に落ち込む小生でした。
パーティーでは吹奏楽部による演奏や、役員さんによる盆踊りでは留学生も参加していました。留学生も故マイケル・ジャクソンのスリラーにのせても創作ダンスを披露。楽しいひとときを過ごしました。

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| さよならパーティーで交換した色紙 |
おかあさん、おとうさん、やよいへ
あたらしいものをたべるのがたのしかったです。だんごだけはにがてでした。たのしかったです。
ごしんせつをふかくかんしゃします。(また)おあいできるのをたのしみにしています。たいへんありがたくおもっています。
ありがとうございました。 |
家に帰って夕食を済ませ、お風呂も終えてしばらくするとケーリーは眠そうになってきたので、小生が最後の挨拶をしました。娘たちは明日最後のお見送りをしますが小生は早朝より出勤するからです。『明日の朝あなたが起きたときには私はいません。今夜が最後の夜です。もし娘があなたの家に行ったときにはよろしくお願いします。また会いましょう。私たちはまたいつかあなたに会いたいと思っています。本当に。おやすみ。そして私だけ言います。さようなら。』少し目頭が熱くなりました。ケーリーも「ウーン」と言いながら寂しそうに2階に上がっていきました。
いよいよお別れです。娘が泣きじゃくったのは言うまでもありません。別れ際初めて娘たちにハグをしてくれたそうです。小生もしてほしかったなあ。娘は行かれてしまう立場。ケーリーは娘たちとは別れますが、今度はアメリカに帰って自分の家で家族と会える立場。惜別の度合いも違います。
こうしてケーリーは帰っていきました。『good-by Kelly』